ホセ・メルセー
バイオグラフィー、ディスコグラフィア、Real Audioと読者からのコメント

 


ホセ・メルセー、カンタオール.インタビュー

俺は唄うのが好き、叫ぶのは嫌い

シルビア・カラド.マドリッド、2004年11月

ホセ・メルセー、四度目にして、大衆、特に若者たちにフラメンコを近付けることに成功したフォーミュラを再び使用。昔からのカンテ、リメイク、歌化させたブレリアスやタンゴス...  全曲の歌詞にメッセージがあり、女性に対する暴力や移民問題、失われつつある人間性などといった現代社会の問題が中心となっている。「カンテを通じて人々がこういった問題を自覚するようになるかもしれない、学校で掛け算を覚えたようにね」  アンダルシア独特のユーモアで日常生活についても唄っている。その一例が、“ラ・ヒターナ・ア・ブエルト・アル・ヒターノ・ベヘタリアーノ”(ヒターナは、ベジタリアンのヒターノへ戻った)  このアルバムの多彩な内容にイシドロ・ムニョスの貢献は大きい。「彼は俺を良く知ってるんだ。俺がとんでもない怠け者だってことを知ってるし、どうやって俺の頭を絞らせるかも知ってる」  彼の側にいた唯一の人物ではない。ディエゴ・カラスコ、フアキン・グリロ、そして特にギタリスタの
モライート・チコとその息子のディエゴ・デ・モラオといったミュージシャンたちがこの作品に“心”を注いだ。“コンフィー・デ・フアー”ツアーの開始を間近にしているホセ・メルセー、もう次のプロジェクトを計画している。“21世紀の...  名曲集”


ホセ・メルセー
 
   

“コンフィー・デ・フアー”?

最高だよ!!昔からフォアグラ食べてたさ“アピス”(パンに付けるペーストのメカーで、庶民的な値段の品)だけどね、金持ってなかったから(笑)。今回は、女の人に一番良いものをあげるのが目的。残念ながら現代社会では、女性に対する暴力行為みたいな最低で気持ち悪くなるような出来事が起こってるから、このブレリアはそういった現実に妥当している。アンダルシア人がやる様に、ユーモアを忘れずにね。化粧しな、可愛くなりな、チャリ、とびっきりのものをおまえにやるから、アヒルのパテを、俺が一度も食べたこと無いものをおまえにあげるってね。

社会問題をも少し訴えているんですね...

ちょっとだけじゃなくて、社会問題を訴えている面は大きい。“コンフィー・デ・フアー”の次の曲は、“リブレメ・エル・オンブレ・デ・ベンセル・アル・オンブレ”(人間に勝つような事がないように人類に願う)(歌詞を唄い続ける)“デ・ブスカル・ラ・ビクトリア、デ・カンタール・ラ・グロリア・シ・ティエネ、メ・アジューデ・ス・ディオス・タンビエン”(勝利を探したり、あるならば栄光を歌ったり、彼らの神にも助けて欲しい)  このテーマでは権力なんてもう十分、暴力にもこりごり、人間が人間と争うのはもうこりごりだって言ってるんだ。人間性についてもう少し考えないと、全てものすごい速さで進化してるけど、テクノロジーとか...  だけど人間性は貧しくなってるからね。

フラメンコはもっと昔のように要求的にならないといけないんでしょうか?

フラメンコは昔から民衆のもの、民衆の為のもの。フラメンコのポピュラーな歌詞は意見を述べてきた、もちろんのことさ。だけど、21世紀にいるってことを認識しなけりゃいけない、世の中すごく変わった、ものすごく進化したからね。現在起こってることについて語らなけりゃいけない。このアルバムにはそういった意志があるんだ。学校でもこういったテーマについて話されているけど、唄を通じての方が皆に届くメッセージかもしれない、掛け算を学んだときみたいにね。音楽を通じてのコミュニケーションの方ががうまくいくような気がする...  俺には話すより、唄を通じて感じることを表現するほうが楽、このコミュニケーション方法が好きなんだ。

マヌ・チャオの“クランデスティーノ”はそういった現代社会のテーマをメッセージとした曲です。なぜこのテーマをリメイクしたんですか?

“クランデスティーノ”は今現在の実情を語ったテーマ。マヌにバルセロナであう事ができてとってもラッキーだった。彼はすばらしい性格の人間さ、音楽の世界で本当に好きな事をやってる数少ないミュージシャンの一人、彼の態度はすばらしいと思う。いつかは君のテーマをリメイクするって彼に言ったんだ。以前のアルバムではルイス・エドゥアルド・アウテの“アル・アルバ”やビクトル・ハラの“テ・レクエルド・アマンダ”をリメイクしてる...  俺には好みの歌をリメイクするのが好きなんだ。今回はマヌ・チャオを思い出したから... 彼はとっても喜んでる。俺のリメイク聴いたとき電話してきてくれて、信じられないって言ってたよ。本当に気に入ってたみたいだね。俺たちのフィールドに持ち込んで、立派なテーマに仕上げたと思う。

 

ホセ・メルセー
   

リメイクの何に魅力を持ったんですか?

魅力はたくさんある。好きなアルティスタのテーマをリメイクするってだけじゃない、テーマが表現する社会的なニュアンスがものすごく好きなんだ。俺は唄うのが好き、叫ぶのは嫌いって言う人間だからね。

このテーマの選択は、若者たちをフラメンコに近づける目的での選択なんでしょうか?

もちろん、常に頭においてることだね。幸せなことに、若者たちをフラメンコに進入させるのには成功したね、起源に戻ることに、その音楽を聴くようになったことにね。“デル・アマネセール”以来、同じコンセプトのアルバムがこれで四枚目になるけど、皆が俺のフラメンコテーマを唄うようにするために貢献してきた。ライブなんかで特に気がつくね、とっても若いファンがマルティネーテ、セギリージャ、ソレアみたいなフラメンコの伝統的で基本的なテーマを唄って楽しんでるのを見かけたりする。そういった状態を現実にしたことは、俺が人間として最も満足してることだね。本当にプライドが上るよ、15年か20年前には考えられなかったことだけど、道端で俺とすれちがった若者が俺のテーマを唄いだしたりされるとね。“ホセ”とか言われる代わりに、“アイレ”って言われたり...“リオ”を唄われたりするんだ。

貴方のフォーミュラはレコード産業内でのフラメンコの位置に影響したのではないですか?

このフォーミュラは多大な影響を及ぼしてると思う。俺がこういったコンサートを披露しに舞台に上るまで、誰もやってた覚えは無いね。最初はものすごく批判された、とっても大切なことなんだけどね、その後、全てが元の位置に戻り、最終的に今現在は舞台に自分のバンドと一緒に上るアルティスタが沢山いる。以前はとんでもないことに見えたから、「何やってんだ、頭狂ったんじゃねえのか?」って言われてたけどね。フラメンコを成長させる為にできることは全てすばらしいイニシアチブだと思う。

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