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アントニオ・カナーレス
バイオグラフィー、ディスコグラフィア、Real Audioと読者からのコメント


 



アントニオ・カナーレス.第23回  ビエナル・デ・フラメンコ・デ・セビージャ2004

実力で勝負

シルビア・カラド.セビージャ、2004年9月10日

“アントニオ・カナーレス イ アミーゴス エン コンシエルト”(アントニオ・カナーレスと彼の友達によるコンサート)
アントニオ・カナーレス: バイレ.ダニエル・メンデス、パコ・イグレシアス: ギター.
グワディアーナ、ポティート、エルミニア・ボルハ: カンテ ルッキー・ロサーダ、イシドロ・スワレス:パーカッション.レメディオス・シルバ、アロア・ピサ:  コーラス&パルマ.
セビージャ、マエストランサ劇場、2004年、9月10日.Pm21:00.
第23回 ビエナル・デ・フラメンコ・デ・セビージャ2004


アントニオ・カナーレス
 
   

“カルメン、カルメーラ”ツアー を一時停止し、今日は“ドン・ホセ”の代わりに、自らを舞台の上で演じた。最後までビエナルでの出演が決まっていなかった為、この舞台にふさわしいスペクタクルの構成に手が掛かった彼の仕事は、時間との戦いの結果でもあった。実力で勝負と試み、好評を博せるはずの公演に立ち向かった。わずか数人の友達に囲まれ、素朴なリサイタルを発表した。アントニオ・カナーレス、グアディアーナとポティートも好演し、彼のバイレでとことん楽しませてくれた。無駄の無いダイレクトなバイレで、満席となった劇場内、満足した様子。

まず始めは荘厳なシギリージャ。両サイドに座るカンタオールを背景に、アントニオ・カナーレスのバイレが闇の中に直覚できる。“ノ  テ レベーレス、セラーナ”と唄うグアディアーナのカンテに革新される歌詞が響く中、バイラオールの姿がスポット・ライトの下に浮かび始める。呼び出しをかけ、立ち止まり、羽を広げる。ポティートのカンテをまったく邪魔せず、舞台上を堂々と散歩する、ジェスチャー、指を鳴らす、体を縮める、ポーズをとる...自らが形になる。ギターはそよ風のような甘さ。クライマックスに向かいクレッシェンドを開始、舞台を彼一人が完全支配。舞う。「エヘ!!!」。ライト。喝采。

グアディアナとポティートの絶妙なデュエット。面白いことに、トマティートのラストアルバム“アグアドゥルセ”にフューチャーされているこのブレリアを舞台上で歌うのはなんと今回が始めて。ギターは比べものにならないが、才覚の感じられる上演で、“エン  カサ デル エッレーロ クチージョ デ パロ”が響きわたった。同じ節を繰り返さず、毎回違ったアイデアを繰り広げるグアディアナのカンテの豊かさといい、カマロン派の叫に忠実なポティートといい、この二人、なんてすばらしい歌声の持ち主なんだろう。最高の間奏曲となった。
書き割の巻くが上り、舞台を完璧に見渡すことができる。パーカッションとコーラスは舞台の後方に設置された。初舞台の3人の女の子のコーラスに伴われ、大衆向きにされたタンゴスを唄いながら、ショールの扱いがあまり上手とはいえないエルミニア・ボルハが舞台を横切る。タンゴスを完全にものにしているバイラオールの一人のカナーレスにもかかわらず、程度の感覚に欠けた彼女のカンテ、アントニオ・カナーレスの見所であるタンゴスの輝きをにぶらせてしまった。対等なやりとりが感じられない。そのうえ、コーラスの女の子達は何度も間違える。事態をコントロールしているのは主人公だけだが、楽しんでいない様子だ。

続いての楽器演奏の一曲は上演の組み合わせを悪い面で格段させてしまった。できるだけの事をなんとかやっている様子。カホンのソロ、気の散ったコーラス...消えちゃう、消えちゃう...なんて思っていた瞬間、突然舞台が真っ赤にライトアップされ、ソレアが聞こえる中、アントニオ・カナーレス登場。一気に観客の注意がアントニオに集中した。舞台に住むこの怪物、圧倒的な存在感、権威は格が違う。グアディアナが唄いかける。オスカル・デ・ロス・レージェスの賢明なライトの扱いは、バイラオールの横柄、締めの決めにアクセントを付けるのに成功している...そしてポティートの番。力強く、勢力あふれるバイラオールはもはや無敵。しかし、彼の表情はまだおもい、悲しさが感じられる...リサイタル全体の印象だった。話をすることはめったにないアントニオ、ブレリアのフィンデ・フィエスタ喝采の真っ最中に、「今夜は最近亡くなった姉、ロシーオに捧げたい」と一言。このレクイエムは彼女の為だった。

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