新刊案内

アラ・マリキアン
バイオグラフィー、ディスコグラフィア、Real Audioと読者からのコメント


 

アラ・マリキアン、“デ・ラ・フェリシダー”
(幸せについて)

マルティン・ギハーロ、2005年8月

クラシックが民族文化にインスパイアするのは新しい出来事ではない。フラメンコにインスパイアするのも勿論珍しくない。新しいのは、自分の音楽起源に忠実なクラシックの天才バイオリニストアラ・マリキアンと、新たな音楽経験を探し続けているフラメンコギタリスタのホセ・ルイス・モントンとの間に生まれた幸せな出会い。
新しいカバーで再びリリースされた彼等のファーストプロジェクト“マナンティアル”は文句なしの美しさ...  理由無しに少し見落とされた作品でもあった。新作“デ・ラ・フェリシダー”は前作で歩み始めた道を辿り続けるアルバム。音楽的自由と感受性の豊かさを優先する二人のミュージシャンの出会いである。

“マナンティアル”と異なり、“デ・ラ・フェリシダー”はフラメンコ意外にもファド(アマリア・ロドリゲスの“エストラーニャ・フォルマ・デ・ビダ”のリメイク)やタンゴ(アストル・ピアソラの“ラ・ムエルテ・デル・アンヘル”)などを取り入れている。スペインの民謡(キンテーロ、レオン、キローガの“ペナ・ペニータ・ペナ”)、やクラシック(アルバムを閉めるテーマになっている、マリキアンのヒーロー、サラサーテの“サパテアード”、アラム・ハチャトゥリアン作曲のバイオリン協奏曲に基いた“キセ・ボルベルメ・ロコ”)も顕在。

コントラバス奏者のミゲル・ロドリグアニェス、パーカッショニストのホルへ・テヘリーノ、バンドネオン奏者のファビアン・カルボネのコラボレーションをフューチャーしたリメイクの他にも、アラ・マリキアンとホセ・ルイス・モントン作曲のテーマがレコーディングされている。フラメンコな風味は、ブレリア、ソレア、グアヒラなどのリズムを取り入れたテーマや、攻撃的な態度や気合が感じられるテーマで楽しめる。カタルーニャ出身のギタリスタ、卓越でありながらも優しさ溢れるトーケが見所の二曲のバラード(“プリンセーサ”、“コンティーゴ”)をも作曲/レコーディングしている。

文学は音楽を完成させる役目を果たしている。各テーマにインスパイアして、
マリソル・ロソが書いた簡単な物語が、スペイン語と英語で、解説ブックに記載されている。空想、感情、愛情、夢、人物...が、共に新しい“声”を生み出したミュージシャンたちの心と楽器の泉から湧き出る音楽と絡み合っている。


 
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